家畜衛生分野の獣医師の仕事

家畜保健衛生所とは

家畜保健衛生所は、家畜保健衛生所法に基づき都道府県に設置が義務付けられている機関で、全国に161か所(令和7年度)あります。家畜保健衛生所では、家畜衛生向上のための指導や技術支援、家畜疾病の診断、家畜伝染病の発生予防とまん延防止などの業務を行って、畜産の振興と安全で安定した畜産物の生産に貢献しています。

家畜衛生に関する指導 

家畜の病気や伝染病を発生させないため、農場や家畜の飼養者に、家畜衛生に関する技術・知識の普及や飼養衛生管理についての指導を行っています。また多様化する家畜の病気に対処し、畜産の生産性向上を図るため、各種検査・調査を実施し、その結果に基づいた指導を行っています。

家畜伝染病の発生予防・まん延防止

家畜伝染病予防法に基づき、高病原性鳥インフルエンザなど家畜伝染病の発生予防とまん延防止を目的とする検査を実施しています。家畜伝染病が発生すれば畜産業に甚大な被害をもたらすため、発生に備えた演習や講習会を実施しています。もしも家畜伝染病が発生した場合には、迅速な防疫措置を実施し、まん延防止に努めています。

家畜疾病の検査

家畜伝染病の診断や各種家畜疾病の原因究明のため、免疫学的検査など各種検査を実施しています。さらにウイルス、細菌、病理、生化学等の精密検査を実施し、総合的な診断(病性鑑定)を行っています。